読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2015/09/11 もはや漆黒の崖ではなく

 ブックオフを出たあとも取り立ててここに行きたい、という話もなかったので、適当にぶらつきながら座れる場所を探すことに。

 朝食は摂ってきたものの、映画2本の間にパンとコーヒーを口に入れたのみで昼食らしい昼食も出来ていなかったので、どこかちゃんとしたところで昼食を取ろうかと提案もしてもらったのですけれど、時間が悪くちょうどランチサービスが終わってしまったところだったので、渋谷駅北側のタワーレコードのある通りを歩きながら店を見て回り、最終的にスターバックスに入ることにしました。

 スターバックスに来るのはこの時が初めてだったのですけれど、案外メニューも応対も普通で、他の喫茶チェーンとそれほど変わりないように思えました。とりあえずコーヒーと一緒に何か口にしたかったので、彼女が勧めてくれたブルーベリーのスコーンを一緒に。
 コーヒーの方は値段も味も割と普通で、たまたま使っていた豆が似通っていたのか分からないのですが、私が名画座に行く時に飲むセブンイレブンのコーヒーと似た味でした(こんなことを書くと怒られそうなんですけれど) でも、同量だと仮定して値段を比較してもスターバックスのほうがほんの数十円高くなるくらいなので、どちらが劣っている、ということでもないのかなと思います。スコーンの方はとても美味しくて、これまで食べたスコーンの中でもとりわけ満足できるものでした。5月に行った“人間関係”のスコーンもなかなか悪くなかったですし、あちらは1個100円とこちらの半分以下ですけれど、それでも向こう2つよりもこれ1つのほうがいい、と思えるくらい美味しかったです。せっかくの初めてのスターバックスだったに写真を撮っておかなかったことが悔やまれます。

 彼女とは、くだらない、本当に他愛無い話を延々していました。街で人とすれ違うときどういうところを見ているかだとか、男性のエロスというのはどういう部分に現れるのかとか。筋肉質な男性が性的な魅力を持っているのは言うまでもないけれど、それを単に強調して見せるだけではあんまり芸がない――私は……たとえば筋肉質な男性が長いワイシャツとスーツを着ていて、上着を抜いだ時ワイシャツの腋や背中にぐっしょりと染みが出来ていたりするとき、エロスを感じる――とか。他にも男性の女装というのは単純に女性の姿に倣って着飾るのも悪くはないけれど、敢えて筋肉のついた太い足やがっちりした骨格を強調してみせてみてもギャップでより性的魅力が強調されていいのではないか……なんて話もしましたっけ。もともとは先日テレビ東京午後のロードショーでかかっていたジェイソン・ステイサム主演の「BLITZ」という映画の話をしていて、ステイサムの相棒役で出ているゲイの警部の演技と吹き替えが絶妙でとてもいい……という話をしていたのですけれど、いつの間にかどんどん下世話な話になっていました。
 他にも、スターバックスの店員さんが、理系大学生のような冴えない髪型なのにすごく接客がいきいきしていてかわいいという話から始まり、電車だとかでいかにもと言った感じのチェックのワイシャツを着た大学生を見ると、肩のあたりに顎を乗せたり、後ろから首に手を回して反応を見たくなる……なんて話を。

 もちろん、ずっとこんなことばかり話していたわけではなくて、わりと普通の話も。そちらの受験の調子はどうだとか、写真に映るのは好きか嫌いか……だとか。私は昔は嫌いだったのだけれど、こういう映画なんかだと、今はもうよぼよぼのおじいさんになってしまった俳優の一番輝いていた頃の姿をたくさん見ることができるから、今は出来る限りたくさん写真を残しておきたいと思っている――シルベスター・スタローンだって今じゃもう70歳近くなっていて、もうあと10年もすると歩くことだってままならなくなるかもしれない、或いは死んでしまうかもしれないけれども、映画が人々に観られている限りは「ロッキー」や「ランボー」の中のスタローンは永遠のヒーローだし、男の理想像であり続けるはずだもの――なんて話をしました。他にも、名画座の価格帯に慣れてしまうとシネコンで1本1800円掛けて見るのが億劫になってしまう……いつも行っている早稲田松竹は2本で1300円だし、今日行ったシネマヴェーラ渋谷なんか、会員料金で2本で1000円だからね、なんてことも話しましたっけね。

 スコーンとコーヒーをやっつけたら他にどこか行ってみようかとも考えていたのですけれど、お互いに時間がなかったのでそのまま6時過ぎまで喋り倒してしまいました。ほんとうは先に予定を合わせていた時に今シネコンでかかっているTED2を観ないかというお誘いも受けていたのですけれど、私の財布があまりにも寒すぎるということで又今度割引の利く日があったら予定を作ろう、という話になりました。あんまり女性に気を遣わせるのはよくないのですけれど、気を遣わせないようにする余裕もないくらいここのところお金に困っていたので、正直なところこの提案は非常に有難かったです。
 チケットの代金に特大のポップコーンとジンジャー・エールをつけられるくらいの余裕が出来たら、観に行きたいものです。

 向こうの希望で18時半くらいには家に帰るのがいい、ということだったので、スターバックスを出た後、彼女の乗る路線の改札口前まで送り、別れました。それからすぐに帰っても良かったのですけれど、スターバックスで買ったトールサイズのコーヒーがまだいくらか残っていたのでそれを飲みながら、イヤホンから最近買ったボアのアルバムを流しながら渋谷駅の西口を20分ほどぶらついて、それから電車に乗って帰りました。