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北浦和 珈琲店・蘭豆

喫茶店

2015/05/08

 先日、用事があって、浮間舟渡と北浦和に出かけたついでに、喫茶店に行ってきました。

 事前にざっと駅近辺の喫茶店を調べておいたのですが、浮間舟渡にはとくにめぼしい店がなかったので、そのまま北浦和へ。用事をすべて済ませたところで駅のあたりを散策しながら目当ての喫茶店を、10分ほどぶらぶら探し歩きました。

 いくつか目星をつけていたなかで、行ったのは、北浦和駅東口から北の線路沿いの通りにある店、珈琲店・蘭豆です。
ほんとうは同じ通りにある珈琲マチェックという音楽喫茶がいいかなと思っていたのですが、どうやら不定営業らしく平日の真昼間なのにやっておらず、それなら一番近いここがいいだろう、ということでこちらに。

 外観は古民家と言った感じの趣で、あまり喫茶店らしくないな、と思っていたのですが、中に入ると整然と並べられた洋風の座席に、高級そうなカップの並べられたキッチンと、オールドな雰囲気を醸す内観が広がっていました。

 私以外にお客さんはひとりだけで空いていたのですが、どかどかと4人席に座るのもということで、端っこの二人席に座り、向かい側に荷物を下ろしました。

 店員さんは30代半ばから40代にさしかかったくらいかなという感じの男性ひとりで、物腰も柔らかく、変に堅苦しい感じもありませんでした。最初に運んできたお水は、中の氷が透き通っていてとても綺麗で、結構に暑い日だったこともあってか、いつも飲んでいる水よりもずっとおいしく感じられました。

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(蘭豆ブレンド、450円)

 ブレンドコーヒーの種類は酸味ベースのブレンド、深煎りのストロング、軽味のフレンチローストの3種類あって、いずれも450円。喫茶店、ではなく珈琲店を称しているとおり、飲み物は珈琲がほとんど(たしかジュースなどが少しあったくらい)。同様に軽食もほとんどありませんが、ケーキなどの甘味はそれなりに取り揃えられているようです。

 ブレンドコーヒーは、古い喫茶店らしい酸味のあるものですが、その類のコーヒーによくある舌残りするようなきつさはなく、酸味は喉を通るときれいに消えてしまいます。最後にふわりとした香りだけが残る、とても上品な味で、コーヒー一辺倒なメニューバランスになっているのも頷けます。ミルクも入れてみましたが、個人的にはブラックで、砂糖だけ入れて飲むのが一番いいかな、と思いました。

 ブレンドのほかにはアメリカンやストレートなどもあり、ブルーマウンテンなどの高級豆のストレートも。特に目についたのはやはり最も希少なコーヒー豆のひとつとされているコピ・ルアック。確か値段は1200円だとかそこらだったかと思いますが、北山珈琲店やカフェ・ド・ランブルと同じ価格帯だと考えればそれほど悪くない値段かもしれません。


 半分ほど楽しんだところで読みかけの本を取り出して、60-70ページほど。確か読んでいたのはジル・チャーチル「今をたよりに」だったような気がします。主婦探偵ジェーンシリーズと勘違いして古本屋で買ってしまったものだったのですが、そのまま積んでおくのも、ということで読み始めました。チャーチルはアンチ・ハードボイルド、アンチ本格派(こういうのを、コージー・ミステリというそうです)な作風もあって、私の中では佳作以上傑作未満の作品を書いている作家、というイメージなのですが、この肩の力の抜けた感じがなんとなく好きで、ときどき読みたくなるのです。私の中では推理小説というよりも、小学生時代に読んだ児童文学の延長みたいな感じで、そのジェーンとジェーンの家族や友人たちがいきいきと生活しているのを観るのがなんだか楽しいのです。
 その日読んでいた「今をたよりに」は、グレイス&フェイバーシリーズと言う別のシリーズらしいのですが、こちらも推理描写よりも登場人物たちのいきいきと動くさまが際立っていて、読んでいると和みます。後日読みきった感想は、やはり佳作以上傑作未満といった感じなのですが、それでも好きです。

 大体40分ほど経ったところで、本をしまい会計を済ませて外に出ました。今月行った喫茶店の中でとくに気に入ったので、今度はストロングやフレンチを飲みに来たいところ。それから北浦和駅近辺はほかにも喫茶店があるみたいなので、他の店も探っていけたらな、と思います。